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世界史とキリスト 第十九回 ギリシア文化への抵抗

 パレスチナの地がエジプトのプトレマイオス王朝の支配下に置かれたのが紀元前312年で、その後、前198年より、シリアのセレウコス王朝の支配下に置かれることになります。プトレマイオス王朝の下では、ユダヤの伝統が尊重され、神殿とそれを運営する祭司組織が役割を与えられていましたが、セレウコス王朝の下で、とくにアンティオコス四世の即位の後、ギリシア文化が積極的に導入され、ユダヤの伝統が危機にさらされました。

 ギリシア文化を普遍的な人類の進歩と考えるアンティオコス四世は、エルサレムをギリシア風の都市にするために、体育場を建設しただけでなく、ギリシアの宗教を持ち込み、ギリシアの髭のある神像をユダヤ教の祭壇に置くことさえ求めました。さらに、エルサレムの神殿の庭で、異教の神の祭りを行い、ユダヤ人の嫌う豚を犠牲として捧げただけでなく、他方では、ユダヤ教の祭りを禁じ、割礼の習慣さえも禁止しています。

このヘレニズム化する試みは、ユダヤ人から見れば自分たちの信仰の冒涜でしたから、さまざまな軋轢が生じました。遂に、地方の祭司が反乱の火の手をあげることになります。ハシディーム(敬虔な者)と呼ばれた彼らは、山間部に拠点を置きいわばゲリラ戦を展開し、偶像崇拝からユダの地を守ろうとしたのです。小規模な反乱から始まったこの運動は、セレウコス王朝が内紛で弱体化したこともあり、ユダヤ人の国家(ハスモン王朝)を建設することに成功しました。しかし、この王朝も内紛が絶えず不安定で、地中海東岸にまで進出してきたローマが、この地でも影響力を振るうようになります。

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担当:梅津順一

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