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日本プロテスタント人物誌 No.2 フルベッキ

2022年4月10日

【フルベッキ Guidio Herman Verbeck(1830-1909)】


 前回取り上げたヘボンの名前は、ヘボン式ローマ字とともに、一般の日本人にも知られていますが、今回取り上げるフルベッキは、あまり知る人はいないかも知れません。しかし、維新前後の日本に与えた影響という意味では、とても大きなものがありました。明治維新の指導者に英語を教え、その政策立案にアドバイスをしていたからです。

 フルベッキはオランダ生まれ、敬虔な心を重んじるモラヴィア派の学校に通い、そこで外国語として英語、ドイツ語、フランス語を習得しています。22歳のとき、アメリカに渡り、ウィスコンシン州の鋳物工場で働いたのち、アーカンソー州でエンジニアとして働いています。1854年、コレラから奇跡的に回復したのを機に、宣教師を志し、オバーン神学校に入学、卒業後は、オランダ改革派教会の宣教師として日本に向かうことになりました。

 フルベッキは長崎に向かい、佐賀藩の大隈重信や副島種臣に英語を教え、さらに幕府が設立した長崎英語伝習所や、佐賀藩が設立した致遠館でも英語を教えています。明治維新後、明治政府より大学設立に協力することを求められ、江戸に出て新政府の東京大学の設立、および法律の改革の顧問の役割を果たしています。東京大学の前身、大学南校では、一時教頭を務めています。この場合の教頭は今日の学長の役割を意味しています。フルベッキはまた、新政府の幹部が欧米視察を行った岩倉使節団の隠れた発案者でもありました。

 フルベッキは日本人留学生をアメリカの大学に紹介したことでも知られ、とくにオランダ改革派系のラトガーズ大学では多くの日本人が学んでいます。フルベッキは日本政府の高官としての地位に満足せず、宣教師の原点に返って、日本各地を回って伝道しています。フルベッキが信州の佐久地方で伝道していた時、揮毫をもとめられ、God is Love.と毛筆で書いた書が残されているそうです。

担当 梅津 順一

カテゴリー:
キリスト教入門
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