【ヘボン博士 James Curtis Hepburn(1815-1911)】
今年度の成人科の学びは、日本におけるプロテスタントの歴史の中から、記憶してよいと思われる人物を取り上げることにしました。一年で50週ほどありますから50人ほど、ただし、8月は夏休みとして、45人ほどの人々をご紹介したいと思います。有名で誰もが知る人物もいるでしょうが、あまり馴染みのない人も登場するかも知れません。ここで取り上げる人物を通して、日本のプロテスタントの歴史をたどり、将来への思いを馳せたいと思います。
そこで最初に取り上げるのは、ヘボン博士です。ヘボン博士は、幕末開港の後、最初に日本に来た宣教師の一人です。アメリカ長老派から派遣された宣教師で、日本上陸は1859年(安政6年)、ヘボン44歳の時でした。祖先はスコットランドの名家で、アイルランドに移住していましたので、スコッチ・アイリッシュ(スコットランド系アイルランド人)で、曽祖父の時代にアメリカに渡り、ヘボン自身は日本に来る前はニューヨークで病院を開業していました。ヘボンは牧師ではなく医療宣教師でした。
実は、彼は若い日に海外伝道の志を与えられ、以前は中国の厦門で伝道の経験がありました。それが家族の病気のためにアメリカに帰国を余儀なくされ、その後ニューヨークで開業し、医師として目覚ましい成功を遂げていました。しかし、若い日の伝道の夢が抑えがたく、日本の開国を知り、もう一度東洋伝道に従事することになったわけです。
開国条約によって来日が許されたとはいえ、キリスト教の伝道が可能となったわけではありません。ヘボンは医療活動を通じて日本人に接するとともに、日本語を学ぶことから始めました。医療活動は、ニューヨークの病院で蓄えた資金で運営され、無償で提供されました。ヘボンは8年かけて和英辞書、『和英語林集成』を完成させました。その基礎の上に、日本語への聖書翻訳が進められました。また、クララ夫人とともに、英語を教えるヘボン塾を開いていますが、これが明治学院、フェリス女学院の出発点となりました。
担当 梅津 順一
- カテゴリー:
- キリスト教入門
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