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日本プロテスタント人物誌 No.21 ポール.ラッシュ

2022年9月18日

【ポール・ラッシュ(1897-1979)】 

  山梨県の清里を訪問したことがある人もいるでしょう。清里には清泉寮があり、濃厚なソフトクリームを食べることが出来ます。清泉寮は現在、レストラン、キャンプ場などを持つ、宿泊研修施設ですが、もともとは聖公会(英国教会)の青年運動の拠点として、設立されたものでした。ラッシュはその指導者の一人、彼は関東大震災の折、YMCAの復興のために来日したのでした。

 ラッシュは復興が一段落したのちも、立教大学の教育宣教師となり、英語や経済学を教えるかたわら、さまざまな社会活動に取り組みました。その一つは、聖路加病院の設立のための募金活動です。清泉寮に残されたラッシュの執務机には、多数のファイルが残されていますが、そればアメリカの聖公会の膨大な数の関係者に、募金を呼び掛けた記録なのです。ラッシュの部屋には、アメリカン・フットボールの用具も展示されていました。ラッシュは日本に最初にアメリカン・フットボールを紹介した人物でもあるのです。

 戦後にラッシュは、清泉寮を拠点に清里を日本のニューイングランドにすること、日本に民主主義を作り上げる拠点とすることに取り組みました。清里にこころの依り所として教会を作り、また村民の健康のために診療所を作ること。また、知識の向上のために図書館も設けられました。清里の農村改革として、ラッシュは高地に牧草の種をまき、酪農を奨励することを提案しました。

 

 このプロジェクトを支援するために、アメリカから大型トラクターが贈られ、また、何頭もの牛が贈られてきました。また、最新式のサイロや電動式の搾乳機などが整えられ、清里は戦後日本の酪農のモデルを示したのでした。とくに、ジャージー牛の本格的な日本への導入は、清里から始まりました。その結果、美味しいソフトクリームが生まれました。ラッシュはアメリカで正式の高等教育を受けた人ではありません。しかし、明るく実際的、隣人愛にとみ、活動的なアメリカ人の性格をよく示した人でした。また、ラッシュの偉業の背景には、大勢のアメリカ人がいて彼を支えました。

担当 梅津 順一

カテゴリー:
キリスト教入門
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