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日本プロテスタント人物誌 No.33 村岡花子

2022年12月11日

【村岡花子(1893-1968)】 

 新島襄の妻となった新島八重は、NHK大河ドラマの主人公となり話題を集めましたが、今回取り上げる児童文学者村岡花子も、お昼のNHK連続ドラマの主人公として取り上げられました。村岡、旧姓安中はなこは明治28年、1895年に甲府市に生まれました。父親は茶の行商をしていて、旅の途中でカナダ・メソジストの伝道に出会い入信。是非長女花に教育を受けさせたいと、花子10歳の時に東洋英和女学院に寄宿生として入学させました。ただし、父は授業料を払える経済状態ではなく、花子は給費生、すなわち奨学金を受けての教育でした。

 学校の授業は、午前中は日本語、午後は英語でなされていました。英和という校名は、英語と日本語での教育を意味していたのです。英和のカナダ人教師、ブラックモア先生は厳しくて有名で、学科だけではなく規則正しい生活習慣を身に着けることが求められました。先生が一日の生活を指導した60の文章が残されています。第一に、朝六時に起床のベルが鳴る。すぐに起床。タオルで体を拭き、次に歯を磨く。髪をとかして、着替えをし、聖書を読むこと。一人でお祈りをし、階下に降りて友人と顔を合わせ、挨拶を交わす。このように具体的な指針によって、正しい生活態度が根付いたのでした。

 英語がよくできた花子は、卒業後一時甲府に帰って山梨英和で英語教師となりますが、童話や少女小説執筆への意欲から、上京し、現在の教文館の出版、編集に従事するようになり、そこで知り合った印刷所経営者村岡儆三と結婚。その後は、マーク・トウェインの『王子と乞食』を訳するなど、翻訳者として歩むことになります。一時、NHKの「こどもの時間」の「こどもの新聞」を担当し、人気を博しています。

 戦後は、カナダ人作家モンゴメリーの『赤毛のアン』シリーズの翻訳者として有名になりました。カナダ・メソジストとの出会いは続いていたわけです。赤毛のアンの舞台、プリンス・エドワード島はとても美しいところだそうです。島を訪れる観光客の半分は、日本人であると聞いたことがあります。それには村岡花子の貢献もあったわけです。

担当 梅津 順一

カテゴリー:
キリスト教入門
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