荻窪駅徒歩15分のプロテスタント教会

日本プロテスタント人物誌 No.11ジョン.バチェラー

2022年6月12日

【ジョン・バチェラー John Bachelor(1854-1944)】

 明治の初年、日本にやってきた宣教師はアメリカからが多かったわけですが、アメリカ経由のキリスト教はアメリカを開拓した人々の信仰であり、開拓地で地域社会を形成し、新しい国を作り上げた信仰でもありました。そのアメリカは、もともとはインディアンの国ではなかったか。したがって、アメリカは土着の人々、原住民の犠牲により成り立っているのではないか。そのような批判もあることも事実です。

 日本で北海道は、開拓地アメリカに近い性格をもっています。江戸時代、北海道の南部には松前藩が設置されていましたが、北海道の大部分は蝦夷地と呼ばれ、先住民であるアイヌの人々が住んでいました。北海道はもともとアイヌの国ではなかったか。したがって、先住民を正当に扱ったのかというアメリカへの問いは、おなじように日本にも向けられるのです。

 実は、ニューイングランドに入植したピューリタンは、当初はインディアンと友好な関係にありました。ハーバード大学は当初インディアンのための教育も行いましたし、インディアンの言葉を学び、聖書をインディアンの言葉に翻訳する牧師もいました。実は、ジョン・バチェラーは、アイヌ語を学び、辞書を編纂し、聖書のアイヌ語訳を行ったイギリス国教会の宣教師なのです。

 バチェラーが北海道に来てアイヌに出会ったのは、1877(明治10)年ですが、当時アイヌの人々はひどく軽蔑され、聞くに堪えない言葉で罵られていました。毛深いアイヌは、人間と動物の混血だとかいわれていたのですが、バチェラーはそのアイヌの人々の間に分け入っていったのです。アイヌの家に泊まり、生活を共にし、言語や生活様式、宗教、説話などを学んで行きました。彼は、アイヌの人々を内側から理解し、その上で教育し、福音を宣べ伝えていったのです。

 バチェラーの活動はアイヌのために学校は施療院を設立するなど、多方面に及び、また多数の著作をあらわして、アイヌ研究の基礎を作りました。

担当 梅津 順一

カテゴリー:
キリスト教入門
\この記事のシェアはこちら!/

荻窪清水教会は、荻窪駅から徒歩15分の
立地にあるプロテスタントの教会です。

当教会は日本キリスト教団に所属しています。
1週間を始める「主日礼拝」を大切にして、聖書の言葉によって絶えず改革される教会を形成する、静まって聖書の言葉を聴くことを大切にする教会です。
皆様をお待ちしております。お気軽にお越しください。

荻窪清水教会

東京都杉並区清水1-25-17 (荻窪駅徒歩15分)

電話番号:03-3390-5371

メールアドレス:info@ogikubo-shimizu.com

振込口座:三井住友銀行荻窪支店普通0775320 日本基督教団荻窪清水教会

トップへ戻る